コスモス山口県美術大賞受賞 「Cosmos」 色鉛筆・紙 162×336cm 2007年作
煉獄の茶室
「煉獄の茶室」(山口県立萩美術館・浦上記念館)展示風景
新聞と自画像
新聞と自画像シリーズの展示風景

 吉村芳生展のご案内を申し上げます。福岡での個展は6年ぶりですが、特に近年のご活躍には目を見張らせるものがございます。国内美術館での主な作品展 (‘07年東京、‘09年山口、‘10年広島)はもとより、海外のオークション(‘08年ロンドン) でも大きなニュースとなり、今や日本を代表する現代美術作家の一人としての実力を遺憾なく発揮され活躍されています。
 先生は自然に囲まれた山口市郊外の田舎に暮らして25年。『思い通りにしようとすると絵に抵抗される。沸き立つように描かされた時、いい作品ができる』と話されます。それは、まさに先生のこれまでの弛まざる精進のなせるものでしょう。200色の色鉛筆で、自宅周辺に咲く花々を、丹念に精魂込めて制作された作品の数々、そして毎日書かれるという自画像の連作。光・量感・質感、匂い立つような画面全体から、溢れんばかりのエネルギーに圧倒されるのではないでしょうか。
 今回、当画廊では初めての個展となりますので、図版の500号の他に30余点の新作花シリーズと、「新聞の自画像」の連作などを展示いたします。どうぞご期待下さい。皆様のご来廊を心よりお待ち申し上げております。

○ギャラリートーク    7月24日(土) 14:00〜

略歴
1950年
山口県防府市に生まれる
1971年
山口芸術短期大学卒業
1979年
創形美術学校卒業

主な展覧会歴
1978年
シェル美術賞展佳作賞(東京セントラル美術館 他)
1982年
マイアミ国際版画ビエンナーレメリット賞(フロリダメトロポリタン美術館)
1991年
個展830日の自画像展(下関市立美術館)、00年 雪舟グランプリますだ特別優秀賞(益田市)
2005年
中国国際アートフェア(北京)、07年 “色鉛筆で描く花の世界”吉村芳生展(香美市美術館)
2007年
「六本木クロッシング2007未来への脈動」展(森美術館)
2008年
ロンドン フィリップス・オークションにて“365日の自画像”落札
2009-10年
「一人快芸術」展 出品(広島市現代美術館)「煉獄の茶室」吉村芳生展(山口県立美術館・浦上記念館)
「2009年度展覧会ベスト4(読売新聞 椹木野衣・美術評論家)」

作品収蔵
 山口県立美術館、東京都現代美術館、東広島市美術館、山口県庁、益田市、ベルギー文化省、東京ステーションギャラリー 他