田川市美術館  個展風景
May-05/2005
                           May-05/2005  74×60×45
田川市美術館  個展風景

彫刻家池松一隆さんは昨年春、福岡教育大学教授を定年退職したのを期して田川市美術館で大作品展を開いた。
約40年をかけて制作した作品は未公開を含め、知られざる偉業と言うべき大小60余点で会場を埋め、人々の
驚嘆と感動を誘った。作品はいわゆる抽象彫刻だが、制作の理念は「石の変様」「水の変様」と言い、石と金属を駆
使して様々の形を創造した。石は圧されたり割られたり刻まれたり、時に耐えた形に、金属は流れたり動いたり尖
ったり、水のような動的な形につながっている。またその石と金属を併用し、まさに硬軟、直曲、鋭鈍、動静、光陰・・
色々な形が細心に精魂を込めて造り出されている。
   この度、既成作から選んだものと新作を加えて20余点をツイン・アート・ギャラリーで展示発表するという。
「大地のかたち・池松一隆作品集」刊行と共に2009年度福岡市文化賞受賞記念展でもある。
多くの方々のご鑑賞を切に期待したい。
                                                                                        田川市美術館長・美術評論家   谷口治達

○ギャラリートーク    5月8日(土) 14:00〜

略歴/
1945年   福岡県生まれ
1975年   愛知県立芸術大学彫刻研究科修了。名古屋で初個展を開催
1977年   椿近代画廊(東京)で個展(以後6回)開催
1978年   日本金属造型作家展(東京・以後7回)出品
1988年   日独金属造型作家展(西ドイツ巡回)出品
1990年   福岡で個展(以後7回)
1991年   現代日本彫刻米国巡回展(アメリカ)出品
2009年   田川市美術館(福岡)で福岡教育大学退任記念・池松一隆彫刻展を開催
           平成21年度福岡市文化賞を受賞、 「大地のかたちSTONE 池松一隆作品集」刊行
2010年  「福岡市文化賞受賞記念・池松一隆作品展」をツイン・アート・ギャラリーにて開催
現   在   福岡教育大学名誉教授

[パブリックコレクション]
田川市美術館、西日本工業大学、黒崎駅前ペデストリアンデッキ、JR赤間駅前南口 他